特集 Common Disease インストラクションマニュアル―患者に何をどう説明するか
神経・筋疾患
Guillain-Barré症候群
金 浩澤
1
1埼玉医科大学内科学神経内科・脳卒中内科部門
pp.248-251
発行日 2006年11月30日
Published Date 2006/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101524
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基本的には予後良好な疾患であるが,何らかの自他覚症状の後遺症を残す例は約30%もあり,10%には重度の後遺症が残存する.死亡例も2~3%にみられる.特に軸索型は重症化しやすく,回復も遅延し後遺症を残す例が多い.Guillain-Barré症候群は従来から予後良好な疾患の印象が強いが,機能予後は決して良好でないことは十分に説明する必要がある.Guillain-Barré症候群における予後不良因子として,①高齢発症,②四肢完全麻痺が急速に完成,③発症初期から呼吸器装着が必要,④複合筋活動電位の著明な低下(20%以下),⑤急性運動感覚軸索型,⑥専門医への搬送が遅れる,などが挙げられる5).再発率は2~3%とされる.
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