Japanese
English
特集 神経系感染症
4.ハンセン病における末梢神経障害
Peripheral neuropathy in leprosy
後藤正道
1
Goto Masamichi
1
1国立療養所星塚敬愛園 園長
キーワード:
らい菌
,
多発単神経炎
,
多剤併用療法(MDT)
,
薬剤耐性
,
らい反応
Keyword:
らい菌
,
多発単神経炎
,
多剤併用療法(MDT)
,
薬剤耐性
,
らい反応
pp.49-55
発行日 2014年7月25日
Published Date 2014/7/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201408049
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ハンセン病は抗酸菌である「らい菌」による慢性感染症であり,主として末梢神経と皮膚が障害される。神経内で増殖・変性する菌と,それに対する生体の免疫反応によって神経腫大・圧痛・機能低下をきたし,身体後遺症を残しやすいことから,経過中に神経内で起こっている病態を的確に把握し,最終的に後遺症を最小限にするような治療が重要である。治療は世界保健機関(WHO)の多剤療法(リファンピシン,ジアフェニルスルホン,クロファジミン)が基本となる。感受性のある薬剤2~3剤を併用し,免疫反応(らい反応)が起こった場合には,非ステロイド性抗炎症薬,ステロイド,サリドマイドなどを加えた治療を行う。