Japanese
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特集 神経系感染症
3.結核性髄膜炎と神経梅毒
Tuberculous meningitis and neurosyphilis
国分則人
1
,
藤田裕明
2
,
平田幸一
3
Kokubun Norito
1
,
Fujita Hiroaki
2
,
Hirata Koichi
3
1獨協医科大学神経内科 准教授
2獨協医科大学神経内科
3獨協医科大学神経内科 教授
キーワード:
結核性髄膜炎
,
神経梅毒
,
早期神経梅毒
,
後期神経梅毒
Keyword:
結核性髄膜炎
,
神経梅毒
,
早期神経梅毒
,
後期神経梅毒
pp.37-47
発行日 2014年7月25日
Published Date 2014/7/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201408037
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結核性髄膜炎と神経梅毒について概説した。結核性髄膜炎は結核菌感染のもっとも重篤な病態である。治療の遅れは予後に直結する。しかしながら,その診断は容易ではない。結核性髄膜炎の診断は,臨床像から結核性髄膜炎を疑い,中枢神経系から結核菌または抗酸菌を検出することにより確定する。診断法の進歩にもかかわらず,髄液からの結核菌の検出にはいまだ不確実性がある。治療は抗結核薬4剤による治療が基本であるが,近年,ニューキノロン薬の併用が注目を集めている。神経梅毒はHIV感染の増加とともに問題化している。近年は抗菌薬の進歩から後期神経梅毒(進行麻痺や脊髄癆)は減少し,早期神経梅毒(髄膜型や髄膜血管型)が増加している。