連載 エイズに見られる感染症と悪性腫瘍(6)
クリプトスポリジウム症
渡辺恒二
1
Watanabe Koji
1
1国立国際医療研究センターエイズ治療研究開発センター
pp.4-11
発行日 2014年3月25日
Published Date 2014/3/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201404004
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直接検鏡法によってクリプトスポリジウム症の確定診断を行うことは非常に困難である。検査法を改良することによって検査感度は向上しているが,原虫スクリーニングとして検査室に提出されたすべての糞便に対して,これら改良された検査方法を行うことはできない。大事なことは,問診や診察でクリプトスポリジウム症を疑い,その旨を検査室に伝えることである。検査前確率を上げることで,診断率は格段に向上するであろう。