Japanese
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連載 関節リウマチ治療中に問題となる感染症(10)
8.B型肝炎ウイルス再活性化
Reactivation of hepatitis B virus in rheumatic diseases
三村俊英
1
Mimura Toshihide
1
1埼玉医科大学リウマチ膠原病科 教授
キーワード:
免疫抑制療法
,
HBV
,
リウマチ膠原病
Keyword:
免疫抑制療法
,
HBV
,
リウマチ膠原病
pp.123-132
発行日 2014年1月25日
Published Date 2014/1/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201402123
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リウマチ膠原病領域の免疫抑制療法は,よりよい結果を求めて近年強力になってきている。そのため,当該領域における免疫抑制治療によりB型肝炎ウイルス(HBV)非活動性キャリアまたは既感染パターン症例におけるHBVの再増殖(HBV再活性化)に関して世界的に注目されるようになってきた。最新の厚生労働省研究班のデータによると既感染パターン患者における再活性化の頻度は2%程度で,免疫抑制治療の開始または変更後7カ月までに認められる。頻度は低いながら,de novo B型肝炎を発症すると劇症化する可能性が高く予後不良であるため,最近改訂されたガイドラインに沿った診療が求められる。