発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201506141
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強力な免疫抑制や化学療法は,B型肝炎ウイルスを再活性化する危険性があるため,治療前に既往感染を確認して予防する必要がある。沼津市立病院では,薬剤師が事前に検査値をチェックして,再活性化の予防対策をしていたが,十分ではなかった。このため,電子カルテのデータベースから自動的にスクリーニングして,その結果を「B型肝炎対策一覧」として印刷するシステムを構築した。これを該当する医師へ毎月配布することで,検査依頼件数や肝臓専門医へのコンサルトが増えた。一方で問題となったのは,既往感染の告知を受けたステロイド療法の患者から,治療の同意が得られないことだった。これに対しては,患者用パンフレットの作成や,肝臓専門医へコンサルトする体制などを整えた。