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特集2 ESCMID(欧州臨床微生物学会)カンジダガイドライン2012 -米国感染症学会ガイドラインとの相違-
3.血液疾患における抗真菌薬使用の実際 -当施設におけるカスポファンギンの使用経験を含めて-
Management of fungal infections in patients with hematological diseases
町田真一郎
1
,
天木淳
2
Machida Shinichiro
1
,
Amaki Jun
2
1東海大学医学部内科学系血液・腫瘍内科 助教
2東海大学医学部内科学系血液・腫瘍内科 臨床助手
キーワード:
血液疾患
,
真菌感染症
,
発熱性好中球減少症
,
造血幹細胞移植
,
カスポファンギン
Keyword:
血液疾患
,
真菌感染症
,
発熱性好中球減少症
,
造血幹細胞移植
,
カスポファンギン
pp.150-159
発行日 2013年6月25日
Published Date 2013/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201307150
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血液疾患の治療では著しい免疫不全を合併するため,真菌感染症のリスクが高く,発症すると致死的な転帰を迎える可能性も高い。ハイリスク症例に対する予防と,早期の診断による治療介入が重要であるが,治療をどの段階で行うべきか検討段階にある。また,治療薬の選択肢も増えたが,個々の患者の状況に応じた使い分けも検討する必要がある。2012年にわが国において保険承認された新規抗真菌薬カスポファンギンは海外における効果と安全性の豊富なエビデンスから,今後,血液疾患に対する真菌感染症で重要な位置を占める可能性の高い薬剤である。わが国においてまだ使用数の少ないカスポファンギンの,当施設(東海大学医学部内科学系血液・腫瘍内科)での臨床経験についても紹介する。