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特集2 ESCMID(欧州臨床微生物学会)カンジダガイドライン2012 -米国感染症学会ガイドラインとの相違-
2.兵庫医科大学病院における抗真菌薬使用の実際
The cases of antifungal agent use in the Hyogo College of Medicine
植田貴史
1
,
竹末芳生
2
Ueda Takashi
1
,
Takesue Yoshio
2
1兵庫医科大学 感染制御学
2兵庫医科大学 感染制御学 主任教授
キーワード:
カンジダ血症
,
カスポファンギン
,
β-D-グルカン
Keyword:
カンジダ血症
,
カスポファンギン
,
β-D-グルカン
pp.140-148
発行日 2013年6月25日
Published Date 2013/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201307140
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これまでわが国では注射用抗真菌薬として,ポリエンマクロライド系のアムホテリシンBリポソーム製剤(L-AMB),トリアゾール系のホスフルコナゾール(F-FLCZ),イトラコナゾール(ITCZ),ボリコナゾール(VRCZ),そしてキャンディン系のミカファンギン(MCFG)の3系統の薬剤が使用されてきた。そこに2012年4月から,わが国で2剤目となるキャンディン系抗真菌薬カスポファンギン(CPFG)が臨床使用可能となり,真菌感染症に対する選択肢が広がった。侵襲性カンジダ症,特にカンジダ血症は死亡率も高く,抗真菌薬を適切に使い分けることの重要性が高まっている。今回,兵庫医科大学病院における抗真菌薬における状況を報告するとともに,CPFGの使用症例の紹介および抗真菌薬使用時のポイントをまとめたので紹介する。