Japanese
English
研究と報告
L-アスパラギン酸塩のてんかん患者に対する使用経験
Clinical Experience with L-K-Mg-Aspartate in the Treatment of Epilepsy
長野 俊光
1
,
大江 覚
1
,
紀国 裕
1
,
今野 陽三
1
T. Nagano
1
,
S. Ōe
1
,
H. Kinokuni
1
,
Y. Konno
1
1札幌医大神経精神医学教室
1Sapporo Medical College, Dept. of Neuropsych.
pp.689-692
発行日 1966年8月15日
Published Date 1966/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201056
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I.緒言
てんかんの薬物療法は,Locock1)が1857年に臭素剤をもちいたことに始まり,1912年Hauptmann2)がbarbitur酸誘導体の抗けいれん作用に着目して,治療薬として使用するにおよび,続々と新薬が合成されこんにちにいたつている。
こんにち,てんかんの抗痙薬として使用されているものは主として,(1)barbitur酸誘導体,(2)hydantoin誘導体,(3)oxazolidine誘導体,(4)succinimide誘導体,(5)直鎖系誘導体,(6)propanediol誘導体,(7)sultam誘導体であるが,これらの中心的な薬剤のほかに補助的に使用され,かなりの治療効果が期待されている薬物には,(1)炭酸脱水酵素阻害剤,(2)GABOB系剤,(3)chloroquine製剤,(4)tranquilizer,(5)血管拡張剤などがあげられる。
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