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特集1 いわゆるヒト喰いバクテリアと劇症型感染症
6.レンサ球菌感染症の予防・治療法の確立に向けた展望
The view towards establishment of prevention and treatment against streptococcal infection
寺尾豊
1
Terao Yutaka
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科微生物感染症学分野 教授
キーワード:
補体
,
NETs
,
キメラ免疫グロブリン
Keyword:
補体
,
NETs
,
キメラ免疫グロブリン
pp.65-71
発行日 2013年6月25日
Published Date 2013/6/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201307065
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A群レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)は一般に,咽頭炎・扁桃炎,あるいは膿痂疹などの局所性炎症を惹起する。種々の化学療法剤がきわめてよく奏効することから,臨床上,大きな注意を払われることは少なかった。しかしながら,耐性菌分離頻度の増加や,劇症型A群レンサ球菌感染症-いわゆる「ヒト喰いバクテリア」-が報告され,新たな感染予防・治療法の確立が切望されるようになった。そこで,A群レンサ球菌の基礎的分子解析の結果から見えてきた感染機構を俯瞰し,ヒト免疫系の賦活化に主眼を置いた各種の感染制御法を考案した。