技術講座 細菌
レンサ球菌の同定法
滝沢 金次郎
1
,
浅井 良夫
1
1神奈川県衛生研究所(WHO国内リファレンスセンター)
pp.805-810
発行日 1984年9月1日
Published Date 1984/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203136
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レンサ球菌には,ヒトおよび他の動物に種々の疾患を起こさせる病原菌から,生体の常在菌として全く病原性を欠くものまで,多くの種類が知られている.病原菌種の多くは溶血レンサ球菌であり,扁桃炎,咽頭炎,猩紅熱,リウマチ熱,急性糸球体腎炎,化膿性疾患,敗血症などの原因菌として知られているのがA群菌である.最近注目されている新生児の敗血症,髄膜炎などの原因になるのがB群菌である.亜急性心内膜炎の起因菌として緑色レンサ球菌がある.ほかに尿路感染,胆道感染から分離される腸球菌を挙げることができる.これらの臨床材料から分離されるレンサ球菌の分離,同定法を中心に紹介する.
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