増刊号 Common Disease 200の治療戦略
感染症
A群レンサ球菌感染症
山下 直哉
1
1慶應義塾大学医学部小児科
pp.527-528
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904190
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疾患概念と病態
A群溶血性レンサ球菌は多彩な急性化膿性感染症の原因であることと,時に急性感染症後にリウマチ熱・急性糸球体腎炎など非化膿性続発症を起こすことが臨床面での特徴である.
最も頻度が高く,治療の対象となる急性感染症は咽頭炎・扁桃炎・猩紅熱など上気道炎症状を主体とするもので,次いで膿痂疹・蜂窩織炎などの皮膚・軟部組織感染症である.近年は頻度は低いが,肺炎・骨髄炎・壊死性筋膜炎・心内膜炎・敗血症など重症の深部あるいは全身感染症がある.
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