特集 血清学的検査—その本質と実際
感染症の血清反応
レンサ球菌—A群レンサ球菌の凝集反応による型別法
宮本 泰
1,2
1神奈川県衛生研究所微生物部
2WHOレンサ球菌国内リファレンスセンター
pp.1085-1091
発行日 1969年12月1日
Published Date 1969/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906602
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まえがき
レンサ球菌(Streptococcus)はその細胞壁を構成する多糖体の相違により,沈降反応法によって19位の群(Group)に区別されるが,その中で,A,C,Gの3群およびときにF群,D群とViridans strept.(亜急性心内膜炎起因菌)が,主としてヒトの疾病と関係がある.
この中でことに病原菌としての意義の大きいのはA群である.A群はさらにその中を血清学的に型(Type)に分ける.型別法には2種類あって,細胞壁の表層に微量に存在するMタンパク質の相違によって型別を行なう沈降反応法と,それより深層に比較的多量に存在するTタンパク質の種類によって型別を行なう凝集反応法がある.
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