Japanese
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特集 肺炎ガイドラインの現状と課題
4.誤嚥性肺炎を含む高齢者肺炎の位置づけ
Characteristics of pneumonia including aspiration pneumonia in elderly
小宮幸作
1
,
石井寛
2
,
門田淳一
3
Komiya Kosaku
1
,
Ishii Hiroshi
2
,
Kadot Jun-ichi
3
1大分大学医学部呼吸器・感染症内科学講座/天心堂へつぎ病院呼吸器内科臨床研究室 主任研究員
2福岡大学医学部呼吸器内科 講師
3大分大学医学部呼吸器・感染症内科学講座 教授
キーワード:
誤嚥性肺炎
,
高齢者
,
医療ケア関連肺炎
,
老衰
Keyword:
誤嚥性肺炎
,
高齢者
,
医療ケア関連肺炎
,
老衰
pp.91-98
発行日 2013年4月25日
Published Date 2013/4/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201305091
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超高齢社会となったわが国において死因の第3位である肺炎の問題は避けられないものとなった。高齢者では誤嚥性肺炎が多くを占めるとされているが,近年,新たに提唱された医療ケア関連肺炎(healthcare-associated pneumonia:HCAP)の治療や予後に誤嚥性肺炎がどのように関与するのかは明らかにされていない。高齢者の肺炎は,嫌気性菌や耐性菌,非定型病原体をカバーする抗菌薬を投与すれば予後が改善されるわけではなく,うっ血性心不全との鑑別の必要性や,老衰の一症状として捉えるべき倫理的側面も持ち合わせている。