Japanese
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特集 肺炎ガイドラインの現状と課題
1.市中肺炎 2)重症度分類と細菌性肺炎・非定型肺炎の鑑別項目は有用か
Utility of scoring system of pneumonia severity and differentiation of atypical pneumonia on the management of community-acquired pneumonia
宮下修行
1
Miyashita Naoyuki
1
1川崎医科大学総合内科学1 准教授
キーワード:
市中肺炎
,
重症度分類
,
細菌性肺炎
,
非定型肺炎
,
鑑別表
Keyword:
市中肺炎
,
重症度分類
,
細菌性肺炎
,
非定型肺炎
,
鑑別表
pp.32-39
発行日 2013年4月25日
Published Date 2013/4/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201305032
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従来,わが国では市中肺炎診療はおもに入院治療が一般的であった。しかし,新しい抗菌薬や診断試薬の進歩はめざましく,医療費削減の社会的要請から今後は,欧米と同様に外来治療がさらに推進され,入院期間の短縮が求められる。さらに,耐性菌の出現や蔓延を抑止するため適性な抗菌薬使用を考慮しなければならない。2005年に日本呼吸器学会から改訂発表された「成人市中肺炎診療ガイドライン」では欧米の市中肺炎ガイドラインの利点や新しいエビデンスが取り入れられている。患者の治療方針を決める群別もそのひとつであり,市中肺炎診療では,まず重症度分類を行い,外来治療もしくは入院治療をするかの治療場所の決定がなされる。また耐性菌抑制の観点から,抗菌薬の選択に際し細菌性肺炎と非定型肺炎の鑑別も推奨されており,その有用性も示されている。