特集 抗菌薬選択の実際―AMR(薬剤耐性)対策は日々の診療から
感染臓器・器官と起因菌を整理し,抗菌薬治療を考える
《医療関連感染症》
院内肺炎における抗菌薬適正使用
根井 貴仁
1
Takahito NEI
1
1日本医科大学付属病院医療安全管理部感染制御室
キーワード:
院内肺炎
,
抗菌薬
,
原因微生物
,
投与期間
Keyword:
院内肺炎
,
抗菌薬
,
原因微生物
,
投与期間
pp.65-69
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_65
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Summary
▪初期抗菌薬は患者状態,患者背景により病原微生物を想定したうえで選択・決定されるべきである.
▪抗菌薬の投与は7日間程度でよい.理由のない14日以上の投与は避けるべきである.また,緑膿菌が原因微生物である場合は再発に十分注意する.
▪緑膿菌や耐性菌を心配するあまり広域抗菌薬を選択しがちであるが,初期抗菌薬の如何だけで患者の予後は絶対的に決まるものではない.
▪生体マーカー(プロカルシトニンやCRP)は単独で用いるのではなく,各種臨床アセスメントスコアと併せて利用するべきである.
© Nankodo Co., Ltd., 2018