Japanese
English
特集
6.肺炎の外来治療
Treatment with pneumonia in outpatient clinic
宮下修行
1
Miyashita Naoyuki
1
1川崎医科大学総合内科学1 准教授
キーワード:
軽症肺炎
,
市中肺炎
,
肺炎球菌
,
マイコプラズマ
,
迅速診断
Keyword:
軽症肺炎
,
市中肺炎
,
肺炎球菌
,
マイコプラズマ
,
迅速診断
pp.73-79
発行日 2016年11月25日
Published Date 2016/11/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201612073
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市中肺炎でもっとも頻度の高い原因菌は肺炎球菌であるが,外来診療可能な超軽症~軽症肺炎に限ってはマイコプラズマの頻度が高い。このため市中肺炎ガイドラインでは抗菌薬の選択に際し,市中肺炎を非定型肺炎と細菌性肺炎の2つに分けて両群を鑑別するための項目と基準を設けた。ガイドライン公表後の診断法の進歩は目覚ましく,2013年以降,非定型病原体を検出する迅速診断法が臨床応用されている。本法の活用は標的治療(狭域抗菌薬の選択)を可能とし耐性菌蔓延の抑止につながる。細菌性肺炎と非定型肺炎の両群に有効な薬剤があることや新たな耐性菌の出現を考慮すると,今後は両群に有効な抗菌薬を初期から使用することも実臨床では妥当と考える。