Japanese
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特集 間質性肺炎と周辺疾患 -感染症から薬剤性まで-
2.特発性肺線維症の発症機序と治療薬開発
The pathogenic mechanism in, and development of therapeutic medicines for idiopathic pulmonic fibrosis
國保成暁
1
,
吾妻安良太
2
Kokuho Nariaki
1
,
Azuma Arata
2
1日本医科大学内科学講座呼吸器・感染・腫瘍部門 助教
2日本医科大学内科学講座呼吸器・感染・腫瘍部門 教授
キーワード:
特発性肺線維症
,
病態生理
,
治療薬
,
TKIs
,
TGF-β
Keyword:
特発性肺線維症
,
病態生理
,
治療薬
,
TKIs
,
TGF-β
pp.32-38
発行日 2013年3月25日
Published Date 2013/3/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201304032
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特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis:IPF)の発生機序として,慢性持続性炎症に加えて,肺胞上皮細胞傷害と損傷修復異常が線維化を引き起こすという概念が明らかになってきている。そういった新たな発症メカニズムの解明にともない,治療の標的も抗炎症作用から抗線維化作用をターゲットにしたものへと変遷を遂げている。本稿ではこれからの治療開発として注目される,いくつもの線維化形成にかかわる選択的チロシンキナーゼ受容体阻害薬や抗サイトカイン療法,Micro-RNAから抗ウイルス療法までを概説し,IPF治療の将来を推察する。