第Ⅲ部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
抗てんかん薬
山本吉章
1
,
井上有史
2
1国立病院機構 静岡てんかん・神経医療センター
2国立病院機構 静岡てんかん・神経医療センター・院長
pp.435-437
発行日 2019年1月31日
Published Date 2019/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201913435
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2016年に市販されたラコサミドとペランパネルは,小児治験を実施中で,4歳以上の小児部分てんかんに対する適応拡大を目標としている。現在治験中のミダゾラムの頬粘膜投与製剤であるbuccolamは,在宅で使えるレスキュー薬として有益性が高い。希少てんかんに関しては,結節性硬化症のてんかんに対する治療薬としてエベロリムスが承認申請中であり,Dravet症候群とLennox-Gastaut症候群の治療薬としてfenfluramineの治験が計画されている。部分てんかんの付加治療薬として,brivaracetamとpadsevonilが治験中であり,今後も難治てんかんの治療の選択肢が広がることに期待したい。