第Ⅲ部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
糖尿病合併症治療薬
山原康佑
1
,
荒木信一
2
1滋賀医科大学内科学講座糖尿病内分泌・腎臓内科・医員(病院助教)
2滋賀医科大学内科学講座糖尿病内分泌・腎臓内科・准教授
pp.378-384
発行日 2019年1月31日
Published Date 2019/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201913378
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糖尿病合併症は有病率の高い疾患であり,新薬の開発にも重点が置かれている。2018年度,新規に上市された薬剤はなかったが,現在も鋭意開発が進められている。特に,糖尿病性腎臓病(糖尿病性腎症)に対する新薬の開発は,第・相臨床試験まで進んでいるものが多数報告されている。その中でも,bardoxolone methyl,SGLT2(Sodium GLucose co-Transporter 2)阻害剤,ミネラルコルチコイド受容体阻害剤,エンドセリン受容体拮抗剤,について概説した。また,糖尿病網膜症・糖尿病性神経障害に対する薬剤で第・相臨床試験まで進行しているものはないので,第・相臨床試験まで進行している候補薬について解説した。