第Ⅲ部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
抗リウマチ薬
山岡邦宏
1
1北里大学医学部膠原病・感染内科学・主任教授
pp.361-364
発行日 2019年1月31日
Published Date 2019/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201913361
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関節リウマチ(RA)は,炎症に関与するサイトカインや細胞表面分子を標的とした生物学的製剤により治療が飛躍的に向上し,疾患概念も大きく変化した。開発薬剤数や治験の数も少し落ち着きつつあるが,膠原病に類する疾患で最も患者数が多いため,今でも新規薬剤の開発は盛んに行われている。合成抗リウマチ薬ではイグラチモド,生物学的製剤ではIL(interleukin)-6受容体抗体のサリルマブと各種バイオシミラー,抗RANKL(receptor activator for nuclear factor kappa B ligand)抗体のデノスマブ,そして新たな抗リウマチ薬カテゴリーである分子標的抗リウマチ薬に属するトファシチニブとバリシチニブがあげられる。本稿では各薬剤について,治療における位置付けを含めて概説する。