第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け~新薬の広場~
■抗リウマチ薬
山中寿
1
1東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター・所長
pp.383-393
発行日 2013年1月31日
Published Date 2013/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201313383
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2012年に新たに承認された抗リウマチ薬は低分子化合物であるイグラチモドである。 イグラチモドは開発に長い時間がかかり,その間に関節リウマチの治療体系が大きく変化したため,新たな臨床試験を追加して再申請して承認された。 生物学的製剤やメトトレキサートが主流の現在の関節リウマチ診療における臨床的位置づけはまだ確立していないが,市販後全例調査を行うことが承認条件になっており,その中で安全性や有用性を明らかにしていく必要がある。 申請中の薬剤としては新たな抗TNF(腫瘍壊死因子)抗体であるセルトリズマブ・ペゴールと低分子抗リウマチ薬でJAK(ヤヌスキナーゼ)3阻害薬のトファシチニブがある。