第Ⅰ部 これからの医療のゆくえ
3.薬価制度のゆくえ
荒川裕司
1
1厚生労働省医政局研究開発振興課(併)経済課,医療経営支援課・企画調整専門官
pp.214-218
発行日 2019年1月31日
Published Date 2019/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201913214
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年々増大する医療費に関連して,薬剤費の増大が医療保険財政に与える影響が懸念されている。抗がん剤オプジーボ®については,薬価収載時から適応が拡大し,市場規模が極めて拡大したことを受けて,薬価の引き下げといった対応がなされた。その後,薬価制度に係る検討が行われ,平成30年(2018年)4月には,薬価制度の抜本改革が施行された。その内容は,効能追加等に伴う市場規模拡大への速やかな対応,毎年薬価調査・毎年薬価改定,新薬創出等加算の抜本的見直し,イノベーションの評価,長期収載品の薬価の見直しといった幅広い項目を盛り込んでいる。今後は,消費税の引き上げに向けた検討が進められていく。