第Ⅰ部 これからの医療のゆくえ
4.がんゲノム医療のゆくえ~日常臨床として根付くのか?~
金井雅史
1
,
武藤学
2
1京都大学医学部附属病院腫瘍内科・特定准教授
2京都大学医学部附属病院腫瘍内科・教授
pp.219-223
発行日 2019年1月31日
Published Date 2019/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201913219
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2018年,厚生労働省は「がんゲノム医療」の中心的な役割を担う全国11施設を「がんゲノム医療中核拠点病院」に指定,がん関連遺伝子を網羅的に解析できるがん遺伝子パネル検査も先進医療として実施可能となった。今後,がん遺伝子パネル検査を含むクリニカルシーケンスを実地臨床で普及させるために,・クリニカルシーケンスについて患者・家族への説明に必要な知識を有する看護師・薬剤師・臨床検査技師の育成,・クリニカルシーケンスを念頭に置いた病理検体の取り扱い,・検体発送から結果レポート受領までにかかる日数の短縮,・がんゲノム連携拠点病院も参加可能な専門家会議の開催,・治療薬へのアクセスの改善,が求められている。