第Ⅲ部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
抗精神病薬
武田雅俊
1
1藍野大学・学長
pp.655-661
発行日 2018年2月28日
Published Date 2018/2/28
DOI https://doi.org/10.20837/1201813655
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
第一世代抗精神病薬は,基本的にはドパミンD2 受容体遮断作用を有しており,錐体外路系副作用が殆ど必発であったが,1996 年以降は,副作用の少ない第二世代抗精神病薬(非定型抗精神病薬)が広く使用されている。第二世代抗精神病薬は,ドパミン・セロトニン拮抗作用,多受容体標的拮抗作用,ドパミン安定化作用などを有しており,錐体外路系副作用が少なく,陰性症状に対してもある程度の効果が期待できる抗精神病薬として広く用いられている。わが国においては2016 年にアセナピンが舌下錠として開発され,ジプラシドン,ルラシドン,ブレクスピプラゾール,カリプラジンなどの開発が進められている。