連載 医薬品情報(DI)室より 注目の新薬情報〈35〉
テセントリクⓇ点滴静注1200mg
西原茂樹
1
,
神崎浩孝
2
,
千堂年昭
3
1岡山大学病院薬剤部 薬品情報室・室長
2岡山大学病院薬剤部 薬品情報室
3岡山大学病院薬剤部 教授/薬剤部長
pp.2675-2677
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018122675
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◆ 製剤の特徴 「テセントリク点滴静注1200mg(アテゾリズマブ)」は,Programmed Death-Ligand1(PD-L1)を標的としたヒト化免疫グロブリンG1(IgG1)モノクローナル抗体である。PDL1は,主として腫瘍細胞または免疫細胞上に発現する膜タンパクであり,PD-L1がこれらの受容体に結合すると,T細胞増殖,サイトカイン産生および細胞溶解活性が阻害され,T細胞の機能的不活化や抑制に至ると考えられている。これまでの国際共同第II相臨床試験(BIRCH試験),国際共同第III相臨床試験(OAK試験)の結果より,2018年1月,「切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」の効能・効果で承認を取得した。