連載 リスクマネジメント~院内での薬剤師の活動~(126)
医療安全管理部専従薬剤師が関わったインシデント分析
仲谷薫
1
,
山口(中上)悦子
2
,
中村和徳
3
,
藤長久美子
4
,
仲谷達也
5
1大阪市立大学医学部附属病院医療安全管理部
2大阪市立大学医学部附属病院医療安全管理部 副部長
3大阪市立大学医学部附属病院医療安全管理部 主幹
4大阪市立大学医学部附属病院医療安全管理部 副主幹
5大阪市立大学医学部附属病院医療安全管理部 部長
1〔大阪市立大学大学院医学研究科医療安全管理学/ 大阪市立大学大学院医学研究科分子病態薬理学〕
2〔大阪市立大学大学院医学研究科医療安全管理学〕
5〔大阪市立大学大学院医学研究科医療安全管理学〕
pp.2635-2645
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018122635
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医療安全においてインシデント注1)情報を分析し,有効な対策を立案するためには,根本要因の抽出が重要である。インシデントの中で最も数が多いのは,薬剤に関わるものであるが,その根本要因分析には,薬剤師業務に精通している医療安全管理部専従薬剤師の役割が重要である。大阪市立大学医学部附属病院(以下,当院)では,医療向けに開発された分析手法である「ImSAFER」からの時系列事象関連図と,WHO(世界保健機関)が推奨する根本要因分析の手法である特性要因図の2つを組み合わせ,問題点を明確化した上で根本要因を抽出するインシデント分析を行っている。 今回,医療安全管理部専従薬剤師が薬剤に関わるインシデントについて,当院における分析手法を用いた事例分析を行ったので紹介する。