連載 薬剤師による処方設計〈68〉
がん化学療法におけるプロトコルに基づく薬物治療管理
稲野寛
1
1北里大学病院薬剤部
pp.2281-2288
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018102281
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近年,がん化学療法は,新規薬剤の参入を契機に目覚しい進歩を遂げており,臨床試験や診療ガイドラインに基づき,さまざまな標準治療が確立している。これら薬物療法を安全かつ効率的に行うには,薬剤の適切な使用および副作用マネジメントが重要である。一方,多様化するがん化学療法に医師だけで対応することは困難となってきている。 北里大学病院では,チーム医療推進の観点から,医師・薬剤師が事前に作成・合意したプロトコルに基づき,薬剤師が薬学的知識・技能により医師等と協働して薬物治療を遂行する薬物治療管理(PBPM)を導入している。 今回,がん化学療法の支持療法における医療の質向上,医療スタッフの業務負担軽減を主眼としたPBPM による処方オーダ代行について紹介する。