連載 感染症診断と病理
感染症の細胞診断
堤寬
1
1つつみ病理相談所・所長
pp.1135-1154
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018051135
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今回は細胞診で診断できる感染症を紹介する。細胞診は悪性腫瘍のスクリーニングのための検査と思われがちだが,細胞標本で病原体が観察できる頻度は決して低くない。常在菌なのか,病原性を発揮している病原体なのかの判断が求められる。良性(Class I or II)と判断される細胞検体の中に,治療に直結する感染症の情報が隠されている可能性がある。巻頭図として,トキソプラズマ筋炎の細胞所見を提示する。