連載
抗がん剤調製業務を新入職員へ効率的に指導する教育ラダーの作成と評価
片山宏章
1
,
佐藤淳也
1
,
永田菜美子
1
,
榊原辰弥
1
,
篠道弘
2
1静岡県立静岡がんセンター薬剤部
2静岡県立静岡がんセンター薬剤部 薬剤長
pp.1254-1260
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018051254
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注射抗がん剤の調製業務は,患者への安全性向上および医療従事者の曝露軽減等の観点から病院薬剤師として重要な業務となっている。抗がん剤の調製の教育については,薬学教育においても,医療機関においても充実しているとは言いがたい。そこで,抗がん剤調製の指導方法や指導内容を統一するために,抗がん剤調製に関する技術と知識の習得度を網羅的に教育する教育ラダーを作成した。教育ラダーは,抗がん剤の性状に基づいた調製難易度で4段階に分類した。研修生6名で,教育ラダーを評価した結果,平均43日(約170時間)の研修を終了した。教育ラダーの導入により,指導内容が客観的となり,指導者間で指導内容や方法が統一された。これにより履修者および指導者ともに混乱なく,一定のスキルの享受ができたと考えられた。