感染症の検査法 わだい
細菌感染症におけるT細胞の関与—レジオネラ感染症を中心に
橘川 桂三
1
1琉球大学医学部第一内科
pp.923-924
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543205076
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ヒトを含め動物は,分娩されたときから環境中の微生物の侵襲を受けながら生活している.大昔から,これらの微生物に対して抵抗力のない個体(low responder)は死滅したが,抵抗力のある個体(high responder)は生存し繁殖して抵抗力はさらに分化・発達し,high responderの子孫がわれわれであると考えられる.この生体防御機構の重要な役割を担っているものの一つにT細胞がある.T細胞には,マクロファージを活性化する遅延型過敏反応に関与するT細胞(TDTH),抗体を産生するB細胞を増殖させるヘルパー細胞(TH),およびサプレッサーT細胞(TS)がある.
細胞内寄生菌の一つであるLegionella(レジオネラ菌)に対する感染防御とT細胞の関与について述べる.
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