連載 感染症診断と病理
感染症の電子顕微鏡診断
堤寬
1
1つつみ病理相談所・所長
pp.1347-1369
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018061347
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今回は,さまざまな病原体が感染する病変の電子顕微鏡像を例示する。病理診断の現場では,理想的とはいえない固定条件下で病原体の電顕観察を求められる場合が少なくない。そこで,ホルマリン固定パラフィン包埋材料を利用した電子顕微鏡観察の実際を併せて提示する。パラフィンブロックから目的の部位を切り出して電顕ブロックを作製すると,思いのほか美しい電子顕微鏡像が得られる。パラフィン切片から作製した電顕写真に比べて,格段に美しい。巻頭図にWhipple病の確定診断に応用した実例を提示する。