特集 精神科領域における薬物療法の現状と薬剤師の役割
2.精神科領域の薬物治療における精神科専門薬剤師の役割
江角悟
1
,
北村佳久
2
,
千堂年昭
3
1岡山大学病院薬剤部
2岡山大学病院薬剤部 准教授/副薬剤部長
3岡山大学病院薬剤部 教授/薬剤部長
pp.1007-1011
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018041007
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精神科領域の薬物療法における薬剤師の関わりは,大きく分けて向精神薬を用いた精神疾患に対する薬物療法と,精神疾患患者における身体合併症に対する薬物療法に分けられる。また,精神疾患の既往歴のない患者であっても,術後せん妄や「がん」の告知による心理的ストレスなどを契機として精神疾患を発症する場合があり,精神科以外の診療科における向精神薬を用いた薬物療法に関与することも重要である。精神科専門薬剤師は,向精神薬および精神疾患患者への対応に関するスペシャリストとして,また薬物治療のジェネラリストとして,「こころ」と「からだ」双方からの医療の提供に貢献する必要があると考える。