特集 精神科領域における薬物療法の現状と薬剤師の役割
8.精神科医療におけるアウトリーチと薬剤師の役割
三輪高市
1
,
中村友喜
2
1鈴鹿医療科学大学薬学部臨床薬学センター・教授
2三重県立こころの医療センター薬剤室・主幹
pp.1051-1055
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.20837/12018041051
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本稿では,精神科医療におけるアウトリーチの概要と,精神科に関わる薬剤師の立ち位置を解説する。
精神科疾患に罹患した患者に対して適切な治療を継続するためには,外来・入院における医療とともにアウトリーチでの医療・福祉サービスが重要な役割を持ち,それらによって入院から退院後まで継ぎ目のない支援を提供することが可能となる。精神科に関わる薬剤師は,外来・入院から退院までの薬物治療はもちろんであるが,退院後の地域での在宅や施設への関わりも重要であり,さらに一連の治療・支援における非薬物治療(心理教育など)への関与も望まれる。