特集 薬剤耐性(AMR)対策アクションプランが示す方向性~新規抗菌薬・診断法の開発を含めて~
4.薬剤耐性(AMR)時代に求められる抗菌薬の適正使用
浦上宗治
1
,
青木洋介
2
1佐賀大学医学部附属病院感染制御部・病院助教
2佐賀大学医学部国際医療学講座臨床感染症学分野・教授
pp.813-816
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201803813
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薬剤耐性(AMR)が世界的問題となった今日では,抗菌薬適正使用には感染症の治癒と同時に,抗菌薬使用を最小限に留めることが求められる。近年,感染症専門の多職種で取り組む抗菌薬適正使用支援(antimicrobial stewardship:AS)が注目されており,国内でも特定抗菌薬の許可制や届出制を通じて施設内に抗菌薬適正使用を行き渡らせる活動が行われている。抗菌薬使用を最小限に留めるためには「抗微生物薬適正使用の手引き 第一版」を活用する,入院患者では感染症の臨床指標を発熱に依存しない,抗菌薬投与に潜在するリスクを認識するということが重要である。