特集 薬剤耐性(AMR)対策アクションプランが示す方向性~新規抗菌薬・診断法の開発を含めて~
5.薬剤耐性(AMR)時代に求められる診断法
森永芳智
1
,
栁原克紀
2
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学病態解析・診断学
2長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学病態解析・診断学 教授
pp.819-823
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201803819
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感染症診療における診断の質は,薬剤耐性(AMR)対策に直結する重要な要素である。抗原検査の対象微生物の拡大や性能の向上,遺伝子検査の普及など,検出面での質は高まっており,これらはAMR微生物検出ならびに適正な抗菌薬の使用を促進する。しかしながら,一連の診断プロセスの中で,患者選別やサンプリングの質などの,検査室で検査が行われる前の過程の質が結果に与えるインパクトも大きく,検出手法と検査前過程の質を同時に向上することが重要である。