特集 くすりの値段を考える
3.費用対効果の政策応用~諸外国の状況~
池田俊也
1
1国際医療福祉大学医学部・教授
pp.2659-2662
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201712071
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医療経済評価は,多くの国々において医療技術の保険償還の可否の判断や,ワクチンや健診等の予防技術の導入の判断等の政策決定に利用されている。本稿では,英国の評価組織である国立医療評価院(NICE)と,カナダの抗がん剤に関する評価組織である全カナダ抗がん剤レビュー(pCODR)について概説するとともに,わが国の試行的導入で評価対象となった薬剤の一つであるNivolumabを例として取り上げ,非小細胞肺がんを対象とした使用に関して,英国とカナダでどのような分析がなされ,どのような判断がなされたかを紹介する。