特集 くすりの値段を考える
2.医療技術評価(HTA)導入の流れ
福田敬
1
1国立保健医療科学院医療・福祉サービス研究部・部長
pp.2653-2656
発行日 2017年12月1日
Published Date 2017/12/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201712065
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
新規医薬品や医療技術の発展は,生存年数が延長するなど多くのメリットがもたらされる一方で,これにより医療費が増加するといった側面がある。そこで,医薬品等の費用対効果の評価を行い,これに基づく合理的な意思決定が期待されている。 平成24年(2012年)度には,中央社会保険医療協議会の下に費用対効果評価専門部会が設置され,費用対効果の評価対象,評価手法,評価結果の活用方法などについて議論がなされ,平成28年(2016年)度からは加算や予測売上高などの一定条件を満たす医薬品・医療機器について,費用対効果評価の試行的導入が開始された。これらは平成30年(2018年)の診療報酬改定時に価格調整に用いられる予定である。また今後の費用対効果評価の制度化に向けて議論されているところである。