連載 Check & Step Upシリーズ 剤形別くすりの知識・9
外用剤⑤―坐剤
大谷 道輝
1
1東京逓信病院薬剤部
pp.1215-1221
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100580
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坐剤は,古い歴史のある基本的な剤形です.エジプト時代に,藁に薬を染み込ませ,直腸内に挿入して使用していた記録があるほどです.現在も,世界中で幼児から高齢者まで幅広く使用されていますが,使用感が悪いため,日本では,小児や幼児以外ではあまり使用されていません.
また,市販されている種類も多くありますが,指導が行き届かないため,使用経験が少ない高齢者では,いまだに「座って」飲んでしまうことがある剤形です.このように,坐剤は,十分な説明なしでは適正に使用できない剤形の代表です.
今回は,坐剤の使用法とその問題点を中心に,使用説明のポイント,および副作用・相互作用について紹介します.
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