インフォメーション 新しいナーシングケアのために
塩酸モルヒネ坐剤
佐藤 尚
1
,
水口 公信
2
1国立がんセンター病院・薬剤科
2国立がんセンター病院・麻酔科
pp.863
発行日 1983年8月1日
Published Date 1983/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919909
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癌はその病状の推移から大半は死を予想しなければならない疾患であり,癌末期には身体的・精神的・社会的・宗教的痛みが癌性疼痛として現れる.特に身体的痛みのうち最も重要なものは疼痛であり,持続する耐え難い痛みは患者の性格を変え,患者と医療チームとの信頼関係を破壊する問題にまで発展することもしばしばであり,ここに積極的な疼痛対策が必要であると考える.
モルヒネの投与方法にはブロンプトン・ミックスチャー(以下,BPという)として内服するほか,錠剤,注射(皮下注,筋注,静注,点滴)や硬膜外注入といった方法があるが,著者らは注射以外の方法で非経口的にモルヒネを投与するための塩酸モルヒネ坐剤(以下,塩モヒ坐剤という)を試作した.
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