増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
内分泌疾患治療薬
甲状腺ホルモン製剤(甲状腺機能低下症治療薬)
チラーヂンS(帝国臓器)
藤平 隆司
1
,
江藤 澄哉
1
1産業医科大学第1内科
pp.365
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905647
- 有料閲覧
- 文献概要
臨床薬理
●作用機序:体内に取り込まれたT4は,筋肉などの末梢組織において5´—脱ヨード酵素によってT3に変換される.T3は細胞の核内に取り込まれ,TRE(thyroid hormone responsive element)を介して,各種遺伝子の転写調節をすることによってホルモン作用を発現する.
●血中濃度モニタリング:厳密な意味でのモニタリングではないが,臨床的にはfT4,fT3,TSHの測定が有用である.機能低下症の原因の大部分が橋本病による原発性であるので,ネガティブフィードバック機構を正常化するようにTSHの値を目安に補充量を決定する.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.