リスクマネジメント~院内での薬剤師の活動~(116)
術前外来における薬剤師の取り組み~術前休薬基準の作成と運用~
尾﨑淳子
1
,
石塚良子
2
,
松原和夫
3
1京都大学医学部附属病院薬剤部
2京都大学医学部附属病院薬剤部 副薬剤部長
3京都大学医学部附属病院薬剤部 教授 /薬剤部長
pp.1705-1712
発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201707131
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京都大学医学部附属病院では,2014年3月より術前検査と手術説明を集約し,医師および外来看護師の業務負担軽減と周術期の安全確保,患者満足度の向上を目的として術前外来を開始した。この術前外来では,クリニカルパスに則り看護師コーディネーターが術前検査の説明や検査オーダーなどを行うとともに,薬剤師が服用薬を確認し,診療科ごとに休薬が必要な薬剤の提案を行っている。休薬提案においては,単に抗血栓薬を鑑別するだけにとどまらず,診療科や術式の事情に応じた薬剤鑑別を行っており,手術における合併症の軽減に有益であると考えられる。今回,院内の術前の休薬指針の見直しを行った経緯と,術前外来における運用状況について報告する。