連載 薬剤師が知っておくべき 臓器別画像解析の基礎知識 75
12.耳鼻咽喉科分野 5)頸動脈小体腫瘍の画像診断
金子 賢一
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1長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野・准教授
キーワード:
頸動脈小体腫瘍,傍神経節腫,頸動脈分岐部,Shamblin分類
Keyword:
頸動脈小体腫瘍,傍神経節腫,頸動脈分岐部,Shamblin分類
pp.767-770
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201703005
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頸動脈小体腫瘍は,化学受容器である頸動脈小体から発生する傍神経節腫の一種である。超音波検査,CT(computed tomography),MRI(magnetic resonance imaging),血管造影で,頸動脈分岐部に血流豊富な腫瘤として認められ,内頸動脈と外頸動脈の間が拡大していることが特徴である。根治的な治療は腫瘍の完全摘出だが,血流が豊富で易出血性であること,頸動脈や下位脳神経と近接して存在することなどから一般的に手術の難易度は高く,事前に詳細な病変の評価と綿密な治療計画が必要である。