特集 移行期医療~小児期から成人期への円滑な橋渡しを目指して~
4.小児神経筋疾患
岡明
1
1東京大学医学部小児科・教授
pp.75-77
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201701075
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
神経筋疾患の患児は家族や社会への依存度も大きく,また医療的ケアも要する場合があり,移行期医療が重要である。本稿では,代表的な4つの疾患・病態を取り上げて,現状と課題について総説した。てんかんは移行に向けた準備が重要であり,デュシェンヌ型進行性筋ジストロフィーは移行期が疾患の進行時期と重なっている点が問題となる。知的障害は,仮に小児科医が継続して外来診療に関わる場合でも,成人診療科のかかりつけ医が必要である。重症心身障害児(者)は,病態は緩徐ながら進行する場合もあることを理解する必要がある。