医薬ジャーナル論壇
転機を迎えた薬学教育6年制 −薬学教育学会設立でレベル向上に期待−
前田健一郎
1
1本誌編集部
pp.23-25
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201701023
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薬学教育6年制は今,新たな転換点を迎えようとしている。2006年の6年制開始以来,10年が経過したことを踏まえ,さらなる教育レベルの向上が望まれているのである。6年制教育の卒業生は,既に5期生までを数えるが,制度運用の過程では多くの課題が浮かび上がり,2013年にはモデル・コアカリキュラムも改訂された。これは即ち,6年制の第1期生が社会に出てわずか1年で,教育課程そのものの抜本的改革が実施されたことを意味する。こういった流れを背景に,2016年8月には日本薬学教育学会が設立され,第1回大会には多くの薬学関係者が集まった。教育そのものを研究対象とする同学会には,薬学教育を一層レベルアップさせる,学問的基盤の構築が期待される。