連載 薬剤師が知っておくべき 臓器別画像解析の基礎知識 73
12.耳鼻咽喉科分野 3)好酸球性副鼻腔炎の画像診断
松原篤
1
1弘前大学大学院医学研究科 耳鼻咽喉科学講座・教授
キーワード:
好酸球性副鼻腔炎,CT,好酸球性ムチン,JESREC Study
Keyword:
好酸球性副鼻腔炎,CT,好酸球性ムチン,JESREC Study
pp.5-8
発行日 2017年1月1日
Published Date 2017/1/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201701005
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好酸球性副鼻腔炎は,中鼻道の多発性鼻茸を特徴とし,組織学的には鼻茸への著明な好酸球浸潤を認める副鼻腔炎である。従来の副鼻腔炎治療において有効であった,マクロライド少量長期投与と鼻内視鏡手術では効果が得られず,鼻茸を再発することの多い難治性の疾患である。 典型的には,冠状断CT(computed tomography)で上顎洞よりも篩骨洞の軟部組織陰影が有意であるが,進行例ではすべての副鼻腔に陰影を認める汎副鼻腔炎となる。