特集 好酸球性炎症 アップデート
Ⅶ.好酸球性中耳炎および副鼻腔炎
松原篤
1
,
野村彩美
2
,
三橋友里
2
,
原隆太郎
2
Atsushi Matsubara
1
,
Ayami Nomura
2
,
Yuri Mitsuhashi
2
,
Ryutaro Hara
2
1弘前大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科学講座教授
2弘前大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科学講座
pp.626-633
発行日 2017年4月15日
Published Date 2017/4/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201705062
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好酸球性中耳炎と好酸球性副鼻腔炎は,中耳粘膜と鼻副鼻腔粘膜の好酸球性炎症である。下気道の好酸球性炎症である気管支喘息に合併することが多く,喘息は好酸球性中耳炎では診断基準の項目の1つとして,また好酸球性副鼻腔炎では重症度分類の因子の1つとして扱われている。 病態や治療に関しても気管支喘息との類似点が多く,Th2型サイトカインや好酸球由来の組織障害性タンパク,あるいはペリオスチンなどが病変の形成に関与していると考えられており,治療としては局所ステロイドや抗ロイコトリエン薬などが使用される。