特集 内科医に求められる他科の知識―専門家が伝えるDo/Don’t
第3章 耳鼻咽喉科
好酸球性副鼻腔炎
藤枝 重治
1
,
坪川 亜優美
1
1福井大学学術研究院医学系部門耳鼻咽喉科・頭頸部外科学
pp.1841-1844
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_1841
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好酸球性副鼻腔炎とは
慢性副鼻腔炎は,鼻腔・副鼻腔(上顎洞,篩骨洞,前頭洞,蝶形洞)において少なくとも8週ないしは12週以上継続する慢性炎症疾患である.病因はまだ十分にわかっていないが,ウイルス,細菌,真菌感染が原因で炎症が起こり,その遷延化によるとされている.おそらく単一の因子ではなく,多くの因子が絡み合っていると思われる.本邦においてはおよそ200万人の患者が存在する.米国では慢性副鼻腔炎,急性副鼻腔炎を合わせて1,000万~2,000万人が罹患しているとされ,世界で多く罹患している病気の一つである.本邦においては別名「蓄膿症」と呼ばれ,こちらのほうが一般人には浸透している.
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