第III部 治療における最近の新薬の位置付け〈薬効別〉~新薬の広場~
眼科治療薬
福地健郎
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科視覚病態学分野(眼科)・教授
pp.492-498
発行日 2016年1月31日
Published Date 2016/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201613492
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眼科治療の最大の特徴は,局所治療,特に点眼薬による治療が主体である点である。角膜や結膜などの疾患,例えば感染性角膜潰瘍,アレルギー性結膜炎,ドライアイなどは,病変の主体が眼表面にある。ここは点眼によって直接薬剤に触れることができることから眼球壁を透過する必要がない。一方,眼内の感染や炎症を伴う疾患に対する治療,また緑内障に対する眼圧下降治療のために用いられる点眼薬は眼球壁を透過する必要があり,薬剤設計をより難しくしている。本稿では,緑内障治療薬を中心に最新の眼科治療薬について概説する1)2)。