第 III 部 治療における最近の新薬の位置付け~新薬の広場~
■眼科治療薬
伊東岳
1
,
丸山順也
1
,
百瀬泰行
2
,
大森栄
3
1信州大学医学部附属病院薬剤部
2信州大学医学部附属病院薬剤部 副薬剤部長
3信州大学医学部附属病院薬剤部 教授・薬剤部長
pp.504-513
発行日 2013年1月31日
Published Date 2013/1/31
DOI https://doi.org/10.20837/1201313504
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本邦では新規作用機序の眼科治療薬として,2010年にジクアホソルナトリウム点眼液3%,2011年にレバミピド懸濁点眼液2%,2012年に酒石酸ブリモニジン点眼液0.1%が発売された。ジクアホソルナトリウムおよびレバミピドはドライアイ治療薬であり,ブリモニジンは緑内障治療薬である。さらに緑内障治療薬については,DE-111およびK-115が現在国内第III相試験中である。また,2010年に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)のネパフェナク懸濁性点眼液0.1%,2011年には高用量製剤化されたレボフロキサシン点眼液1.5%が発売されている。2012年12月現在,国内製造販売承認を申請中の薬剤は,滲出型加齢黄斑変性の治療薬であるVEGF(vascullar endothelial growthfactor)trap-eyeである。その他,アレルギー性結膜炎治療薬のDE-114,滲出型加齢黄斑変性・糖尿病性黄斑浮腫のDE-109が国内第III相試験中であり,ラニビズマブ硝子体内注射液も,糖尿病性黄斑浮腫と病的近視の適応追加に向けた臨床試験が実施されている。